鍼灸治療とは?
経絡治療(鍼灸治療)は古代中国の五大書物「素問」「霊枢」「難経」「傷寒論」「金匱要略」に記されている思想・哲学・疾病観及び人体の生理・病理を基軸としています。
日本には6世紀の初め飛鳥時代に仏教の伝来よりやや遅く、また漢方薬より先に伝わったとされ、その後江戸期において発展してきた伝統医術を昭和初期に復興・体系化したもの と言われています。
鍼灸治療は、鍼(はり)や灸(きゅう)で皮膚または筋膜などの部位に刺激を与えることで、体が本来もっている治癒力や防衛力を高める治療法です。
寝違えやぎっくり腰のような強い痛みがあり早く楽になりたい場合や、頑固な肩コリや慢性の腰痛などに効果があります。
また、原因がはっきりしない、不定愁訴といわれる身体の不調にも効果を上げています。
ストレス社会と言われる現代において、自律神経のバランスを崩してしまっている人は意外に多く、体調不良や気分障害 におそわれ、心と身体の不安を訴えています。
鍼灸治療で定期的な身体のメンテナンスを行うことで、風邪、アトピーなどのアレルギー疾患や不妊症、自律神経系疾患 の予防にも大変効果があります。
鍼治療に期待できる効果
- 筋緊張の緩和・筋疲労の回復を促進
- 筋肉の緊張をゆるめ、筋疲労からくるコリ・張り・痛みの回復を促します。
- 痛みの緩和
- 関節や筋肉の痛み、神経痛などの緩和を目指します。
- 内蔵機能の調整
- 不調になりがちな五臓六腑の内臓の状態を整えます。
- 自律神経系の調整
- 外からのストレスなどで不調になる自律神経を調整します。
- 免疫機能の改善
- ウイルス等の外敵から身体を守る免疫機能を高めます。
鍼灸治療について
部分鍼治療
当院での鍼治療は主に患部の疼痛緩和を目的としており、柔道整復術と併用し治療を行います。
鍼灸により刺激を受けた身体は、自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用し、その結果、中枢性及び反射性筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等、様々な効果が得られます。
円皮鍼
経絡上の経穴に鍼でピンポイントに刺激を与え、気や血の滞りを改善します。
滞りを改善することによって身体のバランスを整える治療法です。
円皮鍼を貼り付けることによって、帰宅してからも刺激を与えることが可能です。
美容鍼
数年前から、ハリウッドセレブ達が好んで施術をしたことにより世界で話題になった美容鍼。
日本でも、女優やモデル達の間で評判となり、とても注目を浴びています。
顔のツボに鍼で刺激をすることで、血流が良くなり肌に張りが生まれ、アンチエイジングや リフトアップに大変効果があります。
また、相乗効果として眼精疲労・頭痛・鼻づまりにも効果があり、継続して施術することで心身共に健康な状態へ導きます。
※当院では、ディスポーサブル鍼(使い捨て鍼)を使用しているので、感染面の心配もなく安心です。
鍼は約直径0.2ミリ程で、髪の毛ほどの細さです。
痛みはほとんど感じることなく、筋肉の固いところに当たると、ズーンとした心地良い鍼の響きを感じる場合もあります。
保険鍼灸治療について
鍼灸の保険取扱いが可能な病気は、痛みを主症とする慢性病で、「医師による適当な治療手段がないもの」を適応疾病としています。
現在、下記の6つの病気が支給対象となっています。
- 神経痛
- 坐骨神経痛、三叉神経痛、肋間神経痛、その他の神経痛
- リウマチ
- 慢性で各関節が腫れて痛むもの。
- 腰痛症
- 慢性の腰痛、ギックリ腰など。
- 五十肩
- 肩の関節が痛く腕が挙がらないもの。
- 頚腕症候群
- 首・肩・腕の痛み、しびれなど。
- 頚椎捻挫後遺症
- 頚の外傷、むちうちの後遺症など。
その他これらに類似する疾患など。
健康保険の適用を受けるために
鍼灸治療を受けるには、必ず医師の同意書が必要となります。
- 当院で医師への「依頼状」と「同意書」をお渡しいたします。
- かかりつけの医院、病院等にて「同意書」に必要事項を記入して頂きます。
内科でもまったくかまいません。 - 記入して頂いた同意書と、保険証・印鑑を持参して当院までお越しください。
ご注意いただく事項
- その病気は、以前または現在、医師の治療を受けていること。
- 鍼灸の保険治療を開始して以降、その病気についてのみ医院、病院等にかかれません。
他の病気の治療は受けられます。 - 同意書を書いて頂く医師は日頃かかりつけの先生がよいです。
(同意を断られる場合もあります。) - 保険の種類によっては、取り扱いが出来なかったり、患者さん本人が手続きをしなければならないものもあります。
(保険者によっては、償還払いの場合があります。)
治療期間と治療回数
期間と回数に制限はありません。
最初に医師の同意を受けてから、それ以後は3ヶ月毎に再度、同意が必要です。
但し、再度の同意は同意書に記入してもらう必要は無く口頭で結構です。
施術時間
保険施術時間は15~20分です。
患者様の症状に合わせ、鍼や灸、電気鍼などを組み合わせ施術いたします。